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私的exocadカービング方法【Dスポーツ参加記念】

  • 執筆者の写真: 和也 三浦
    和也 三浦
  • 9月16日
  • 読了時間: 3分

デジタルカービングコンテストに参加するので私なりのexocadでのカービングのやり方をまとめますが仕事としてやることはまずありえません。デジタルはライブラリーというアドバンテージがありますし再現の限界と喪失(一般的なミリングやプリント機械の限界)が大きいからです。

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コーピングから15分でデザインした6番

exocadのメリット・デメリット

exocadでカービングするときのメリット・デメリットをまとめてみました。


メリット


  1. 戻ることができる・・・・・ボタン1つで操作をやり直せる

  2. 修正が簡単・・・・・・咬頭や溝の位置を移動できる

  3. ポリゴンを一定に保つ・・・ポリゴンに対する操作も知識もいらない


なので誰でも簡単にカービングできるし準備や片付けも少ない。


デメリット


  1. ムーブ操作が大きい・・・・解剖学的でのブラシが最小が3㎜

  2. ブラシ方向が手前・・自由変形で操作したい方向を視点にして盛り削りしないとズレる

  3. ポリゴンが大きい・・・・・1つが0.2㎜前後の大きさ


なのでカービングの細部表現が難しい。



カービング手順


手順を簡潔に説明すると

  1. 解剖学的変形で大きさを整える

  2. 自由変形で隆線を盛る(前歯の場合はアタッチメント削除機能で切端を再現)

  3. ポリゴンを増やす

  4. 解剖学的マニュアルモードで仕上げる


という流れでモデリングしていきます


1.解剖学的変形で大きさを整える 3分


コーピングに自由変形で盛っても時間がかかるだけなので解剖学的変形で一気に目標の大きさに近づける。


マニュアルモードで高さ・幅・厚みを合わせる。


プリセットモードで概形を捉える。自由変形で盛ると上手くできなくなることがあるので注意。


2.自由変形で隆線を盛る(前歯の場合はアタッチメント削除機能で切端を再現)  3分


アタッチメントを使った切端表現。削っても出来るが時間がかかってきれいでもない。


ここで自由変形盛りを行っていく。ここまでくると普段のライブラリーを使った作業と変わらない。


3.ポリゴンを増やす  1分

やらなくてもいいがこの後の作業をイメージ通りやりたいなら必須の作業である。


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微妙だがポリゴンの密度の違いがわかるだろうか。臼歯の咬合面ではこの差が表現の差に繋がる。


自由変形時にポリゴンの大きさを一定にする機能を逆手に取る。膨張→全体スムース→収縮


4.解剖学的マニュアルモードで仕上げる 3分(臼歯8分)

自由変形を使うとポリゴンサイズが戻るので最小限とし解剖学的変形を使っていく。


稜線はほんの少し移動するだけで効果が生まれる。


イメージ通りの表面になったので終了です。






最後に、カービングするには歯の基本形状や変形パターン、表面の成り立ちを知っていなければなりません。適当にカービングするのではなくその都度ゴールをイメージして行えば効果は上がるでしょう。

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